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2018年6月 第22回教育シンポジウム in 東京<分科会編>

2018年6月<分科会編>表紙

サブタイトル

新学習指導要領に向けた授業改善 ―「主体的・対話的で深い学び」で変わること、変わらないこと―

特集内容

 新学習指導要領での重要なキーワード「主体的・対話的で深い学び」が目指すの は、どのような「学び」か。その「学び」を実現するための授業で、変わること、 変わらずに受け継ぐべきことは何か。  教育シンポジウム in 東京 2018 総合プログラムでは、新学習指導要領のコンセ プトを子どもの「学び」の姿に沿って検討し、授業への指針を明らかにしようと、 学習指導要領の変遷と主旨を理解する全体会と、関心の高いテーマによる四つの分 科会で構成した。  本号は「分科会編」として、「小学校外国語」、「道徳」、「カリキュラム・マ ネジメント」、「特別支援教育」の四つのテーマ別に、研究者、実践者による示唆 に富んだ講演の模様をレポートする。

目次等

【分科会① 小学校外国語】 「これからの日本の英語教育 ~CLIL(内容言語統合型学習)を通して~」   山野 有紀 宇都宮大学教育学部 准教授 「オリンピックエンブレムの実践を通して」   松浦 好尚 栃木県宇都宮市立西原小学校 教諭 【分科会② 道徳】 「道徳科の特質に基づいた本校の実践について」   上原 弘道 東京都荒川区立第三瑞光小学校 教諭  齋藤 誠 東京都荒川区立第三瑞光小学校 主任教諭 「道徳科の実施を迎えて ~道徳科の特質に基づく授業づくりと評価~」   吉本 恒幸 聖徳大学大学院 教授 【分科会③ カリキュラム・マネジメント】 「カリキュラム・マネジメントの課題と方法」   根津 朋実 筑波大学人間系(教育学域) 准教授 【分科会④ 特別支援教育】 「発達に特徴のある子ども達の理解」   宮本 信也 白百合女子大学人間総合学部 教授/ 筑波大学 副学長・理事、附属学校教育局 教育長(開催時) 「通常学級でできる、発達につまずきのある子どもを輝かせる授業と学級経営」   川上 康則 東京都立矢口特別支援学校 主任教諭

取材概要等

日時:平成30年2月10日(土) 会場:東京都北区立王子桜中学校・王子小学校 主催:公益財団法人 中央教育研究所 後援:東京都教育委員会,茨城県教育委員会, 神奈川県教育委員会,群馬県教育委員会, 埼玉県教育委員会,千葉県教育委員会, 栃木県教育委員会,長野県教育委員会, 新潟県教育委員会,山梨県教育委員会, 東京都北区教育委員会 ㈱時事通信社,東京教育研究所, ㈱学習調査エデュフロント

内容紹介

(本文より)  CLILには「四つのC」と呼ばれる重要な要素があります。言語(Communication)の 知識を、本物の内容(Content)で子ども達の学びをうながし、思考(Cognition)する ことで深い学びにいざないながら、協同学習・相互文化理解(Community/Culture)を 進めていく学習です。CLILは、この「四つのC」を組み合わせた教育実践で、主体 的・対話的で深い学びをうながし、自律的学習者の育成を目指す外国語教育です。 (山野)  授業ではその1時間で扱う道徳的価値についての子ども達一人一人の理解を深め、 その理解を基盤として自己を見つめるということです。(中略)いろいろな考えを 取り入れ、それによって自分の考えを深め、広めていこうということが、即ち、今 回の改訂のキーワードである「主体的・対話的で深い学び」に通じます。(中略) 考えを深めた結果として「道徳的な判断力、心情、実践意欲と態度」という内面的 な資質を養っていくことが最終目標なのです。 (吉本)  カリキュラム評価とは、データに基づいた計画や実践の振り返り、点検をするこ とです。 (中略)  カリキュラム評価をするには、調査活動及びそれによって得られるデータが必須 です。その場合のデータは数値とは限らず、先生方の証言やメモなど日々の記録の 蓄積が重要となります。(中略)ただし、一人で行った評価は「独断と偏見」にな りがちです。そのため、複数の人間でいろいろな見方をもち寄って判断すること、 そしてそのような場をどう設定するかが課題だと思います。 (根津)  発達障害は伝わる特徴の種類と程度、環境の影響によって、完全に典型的な状態 からその一部だけという状態まで様々な場合があります。ですから、発達障害の診 断にあまりこだわる必要はありません。(中略)必要なことは、診断名に関係なく、 教育のアセスメントと、そのアセスメントに基づいた適切な対応をすることです。 (宮本)
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