サブタイトル
1からの特別支援教育-経緯と課題の把握のために-
特集内容
平成17年4月の発達障害者支援法の施行から半年、「特別支援教育」への関心
がにわかに高まっている。
平成13年、文部科学省の再編により「特殊教育課」の名称が「特別支援教育
課」へと変更されたのに象徴されるように、障害種やその程度に応じて行われ
てきた従来の「特殊教育」から、一人一人の教育的ニーズに応じて教育的支援
を行う「特別支援教育」への転換が提唱され、体制整備の必要性が示された。
新障害者プラン(重点施策実施五カ年計画)の中間年である今年、学校現場で
の具体的な取り組みも進められている。
一方、特別支援教育の理念や対象となる障害への理解は、ようやく一般に広
がり始めたばかり。通常学級担任の戸惑いも大きい。
本号は特別支援教育特集の第一弾。「特別支援教育」の理念、これまでの経
緯と現状を改めて整理し、既に始まっている「特別支援教育」の今後の課題に
ついて、有識者のインタビューを交えて概観する。
目次等
第1部 始まっている、特別支援教育
特別支援教育とは
特別支援教育への転換~その背景~
行政施策の経緯
特別な教育的ニーズのある子どもたち
進められる体制整備
資料 行政施策年表 / 用語解説 / 特別支援教育体制の推進モデル図
体制整備の実施状況
第2部 それぞれの取り組み-インタビューより
「校内体制の構築」
藤田直子 茨城県守谷市立松前台小学校教諭
「早期発見と指導のために~ほんとうの私を見つけて~」
藤村英一郎 埼玉県立行田養護学校教頭
櫻井康博/高田豊 埼玉県立総合教育センター主任指導主事
「組織的支援のために~二つの支援シートの普及~」
伊藤大郎 神奈川県教育委員会教育局子ども教育支援課主幹兼指導主事
「特別支援教育と学力向上」
取材対象概要
文部科学省、中央教育審議会等の公的資料、ならびにインタビューをもとに
編集。
内容紹介
(第3回教育シンポジウムin東京「これからの特別支援教育-課題と未来を考え
る」案内より)
21世紀とともに「特別支援教育」の大きな波が教育界に押し寄せてきました。
特殊教育から特別支援教育への転換は、単なる看板の掛けかえではありません。
一人一人の子どもを尊重する教育、つまり子どものニーズにしっかり応える教育
とその体制創りへの旅立ちです。
文部科学省は平成14年10月、小・中学校の通常学級に在籍する特別な教育的支
援を必要とする児童生徒に関する全国調査を実施し、LD・ADHD・高機能自
閉症などの学習や行動面に困難を示す軽度発達障害の子どもたちが6.3%いると
発表しました。
平成15年3月には「今後の特別支援教育の在り方について(最終報告)」が出
され,特殊教育から特別支援教育への転換は決定的となり、現在「特別支援教育
体制推進事業」が全国で本格的な展開を見ています。
特別支援教育は、軽度発達障害児への新たな対応であり、また重度・重複化が
目立つ盲・聾・養護学校の改革であり、それらを担う教員の免許制度の改革です。
このシンポジウムでは、これからの特別支援教育の現実的な未来像を皆さんと
一緒に描き、共有することが目的です。多くの方々のご参加を心からお待ちいた
します。
東京学芸大学教育心理学部教授
日本LD学会会長 上野一彦
|